艦隊これくしょん ジョンストン バニーVerを作りました。
初めての個人複製のキットだったので組み立てに苦労しましたが、作り方の勉強になりました。
網タイツで仕上げる予定でしたが、失敗してしまったので塗装仕上げになりました。
音声が聞き取りにくい場合は字幕機能をご利用ください。
チャプターリスト
00:00 キットの説明
00:23 研磨
03:15 仮組
04:59 仮組完成
05:16 プライマー塗装
06:11 サーフェーサー塗装
07:27 肌の塗装
09:03 タイツの塗装
09:43 バニースーツの塗装
10:33 髪の塗装
12:28 顔の塗装
13:08 アイデカールの貼り付け
14:17 化粧
15:22 完成
●使用した工具など
ファンテック 超硬スクレーパー
https://amzn.to/36r0icd
プロクソン ペンサンダー
https://amzn.to/37q7WUP
●Twitterはこちら
Tweets by akanekongo
●BGM出典元
DOVA-SYNDROME
https://dova-s.jp/
こんにちは、金剛あかねです。
今回は艦隊これくしょん ジョンストン バニーVer.のガレージキットを製作します。
このキットは数年前のイベントで販売されたキットで現在は入手できません。
生産数がとても少ないため作例が見つからず、仕上げにとても苦労しました。
仮組する前にバリを切り取り表面処理を行います。
専門業者で複製したキットの場合は、すぐに仮組ができますが手作り複製のキットは元の形に復元してから組み立てる必要があります。
このキットはバリがとても多く、無理に切断するとパーツが折れるのでニッパーではなく、のこぎりで切断しました。
パーティングラインは超音波カッターで削りました。
超音波カッターだとパーツに負担をかけずに切断できるので、細いパーツでも折らずに仕上げることができます。
髪の毛の先端が製造時の問題でディティールが無くなっています。
先端がレジンの塊になっているので、超音波カッターとパテで成形します。
個人製作のガレージキットの場合は、このようにパーツがつながったままシリコンの型から取り出されます。
先端までウレタン樹脂をいきわたらせるため、尖ったパーツの先端が丸くなっています。
専門業者が製造する場合は、真空にしてウレタン樹脂を注入したり、遠心力をかけて注入するため精度の高いキットになります。
足は見せ場なので綺麗に仕上げます。
この足は気泡が少なく綺麗に複製できているようです。
超音波カッターだと力を入れずに削ることができるので、超硬スクレーパーよりきれいにパーティングラインを処理できました。
超音波カッターで削れない部分は超硬スクレーパーで削りました。
シリコン型がずれているようで、削って修正できない段差がありました。
髪の毛のモールドや隙間が埋まっているので超音波カッターで削って再現します。
超音波カッターだとレジンを簡単に切ることができるので、造形がとても楽でした。
超音波カッターで成形できたらスポンジやすりで磨きます。
気泡や傷がある場合は、ドリルやスジ彫りカッターで広げてから瞬間接着剤で埋めます。
接着剤の盛り上がりをスポンジやすりで削るのは時間がかかるので、リューターで削りました。
やすり傷を消すためペンサンダーで全体を磨きました。
ディティールを復元しないといけない箇所がたくさんあって、細いダイヤモンドやすりやスジ彫りカッターで削ります。
このキットを作るのはとても難しいと思いました。
髪の毛の先端が丸くなっているので瞬間接着剤で復元します。
バニースーツのモールドをスジボリカッターやエッチングソーで復元します。
スジボリカッターを使用するとバリが出るので、ブラシでゴミを除去してからスポンジやすりで磨いておきましょう。
バリが無くなったので仮組を開始します。
リューターで足の接合部分を平らに削ってからペンサンダーで磨きます。
真鍮線を指す位置を描きます。
正確に真鍮線を刺す位置を決めるために、0.5mmのドリルで穴を開けてから0.5mmの真鍮線を刺します。
真鍮線にマスキングゾルを塗って真鍮線の位置を転写します。
位置を転写できたら1.5mmのドリルで穴を開けます。
1.5mmの真鍮線を刺して切断できたら反対側を2mmのドリルで穴を開けます。
穴に瞬間接着剤を充填してから反対側と組み合わせます。
真鍮線に硬化促進剤を塗っておいた方がいいですが、硬化が早くなりすぎるので手早く組み立てられない場合は、硬化促進剤を使用しない方がいいでしょう。
フェイスパーツが組み立てられないので隙間を調整しました。
前髪を組み立ててバランスを確認しましょう。
細かい付属品を組み立てていきます。
リボンのような小さいパーツは長めの真鍮線を刺して固定します。
足はマグネットで固定します。
4mmのマグネットを使用しましたが保持力が弱いので、大きいマグネットを使用した方がいいでしょう。
マグネットの向きが分からなくなるので、マグネット反対側に印をつけておきましょう。
網タイツを履かせる予定だったのでハイヒールと足を切り離していますが、最終的に塗装仕上げにしました。
ハイヒールに真鍮線を刺して台座に立たせます。
仮組が終わりました。
このキットの表面処理と仮組はとても難しくて時間がかかりました。
目のモールドはアイデカールを貼り付けるので埋めました。
このキットも大きいので塗装が大変そうです。
レジンキットはウレタン樹脂で作られているので、塗装前に洗浄してからプライマー処理が必要です。
このキットはレジンが硬化不良を起こしていてシンナーで溶けてしまいます。
プライマーはとても強力な溶剤で薄められているので、洗浄せずにプライマーで処理しました。
プライマーが付着すると溶剤成分でレジンが溶けて剥がれなくなるためです。
通常のレジンキットは洗剤や洗浄剤で離型剤を除去しないと塗装できませんので注意してください。
プライマーは透明で分かりにくいですが垂れないように塗装しましょう。
プライマーの塗装に使用したエアブラシは0.5mmのエアブラシです。
全体に薄く塗装してから2回重ね塗装しました。
このキットはレジンの硬化不良のため、レジンの中にプライマーが吸い込まれるため少し厚めに塗装しました。
プライマーの塗装できたら、15分程度乾かしてホワイトサーフェーサーで塗装します。
サーフェーサーは傷を埋める効果がありますが、私の場合は自動車用のサーフェーサーで固い下地を作るためです。
自動車用のニトロセルロース系サーフェーサーの場合は固い仕上がりになるので擦れた程度では剥がれません。
自動車用のサーフェーサーなのでスプレーガンで塗装しました。
真っ白になるまで塗装すると塗り重ねが大変なので、少し透けている程度で乾燥させました。
ニトロセルロース系の塗料はプラモデルには使用できないので注意してください。
サーフェーサーで塗装して傷を修正できたら、ホワイトで塗装します。
サーフェーサーだけだと発色と成形色の隠蔽が弱いので、光沢ホワイトで重ね塗りを行います。
光沢ホワイトは艶が出るようにウェットに塗装します。
垂れる直前ぐらいが一番きれいに仕上がりますが、エアブラシだと垂れやすいので注意しましょう。
乾燥が早くても乾燥した塗料のミストが付着して、荒れてしまうので作業場の温度に合ったシンナーを選びましょう。
ガイアノーツのFG02ベースフレッシュで肌の基本色を塗装します。
基本色で塗装してから影の部分を後から塗装します。
肌は表面の滑らかさが重要なのでウェットに塗装しましょう。
乾燥が早すぎる場合は乾燥が遅いシンナーを使いましょう。
エアブラシの距離が遠くても荒れた仕上がりになりますので、距離も注意してください。
FG02と FG03を混ぜて影色の下地を塗装します。
後で細かな影はクリアーペールレッドで塗装します。
影色はクリアーを混ぜて粒子が目立たないようにしましょう。
影の下地は目立たないように薄く、大まかに塗装します。
肌の影をクリアーペールレッドとクリアーペールオレンジを混ぜた塗料で塗装します。
クリアー塗料なので塗装した厚さで濃度が変わります。
バランスよく塗装しないと違和感を覚えるので注意しましょう。
垂れてしまうと下地から塗り直しになるので、薄めに塗装しましょう。
クリアー塗料は乾燥が早くても荒れにくいので乾燥が早いシンナーでも良いと思います。
肌のトップコートはスムースパールコートを使用しました。
スムースパールコートが無い場合は、クリアーで薄めたムーンストーンパールで塗装してからつや消しクリアーで仕上げる事で同じ表現が可能です。
パールが適度に入っているので、肌のきらめきが表現できて良い塗料だと思います。
タイツは少し肌が透けたラメが入ったシルバーになるように塗装します。
クリアーで薄めたジャーマングレーで影の部分を塗装します。
ジャーマングレーで塗装しない部分をクリアーで薄めたFG02で塗装して肌を表現します。
肌にかかるようジャーマングレーを重ね塗りします。
全体を少しずつジャーマングレーで塗装してタイツを表現します。
タイツのラメを表現するためにパール塗料で塗装します。
ハイライトの部分はパールを濃く塗装しましょう。
塗装できたらつや消しクリアーで保護します。
バニースーツはブルー系の偏光塗料で塗装します。
ストラクチャルフレアという製品を使用しましたが、マジョーラでも同様の仕上がりになります。
このタイプの偏光塗料は下地を黒で塗装しておく必要があるので、光沢黒の下地で塗装します。
偏光塗料は厚く塗装すると、偏光粒子が動くので薄く2回から3回重ねます。
この塗料は隠ぺい力が高いので2回重ね塗りをしました。
マジョーラの場合は3回程度重ね塗りが必要だと思います。
偏光塗料は光沢クリアーで艶出しをしないと綺麗に見えません。
ウレタンクリアーを使うととても綺麗に仕上がりますが、塗り分けがあるので模型用のクリアー塗料で艶出しをしました。
髪の毛はFG-06プラチナブロンドベースに少しFG-03を混ぜた塗料で塗装しました。
元のイラストの色合いに近い色に調色をしました。
この塗料がベース色になるので余分に作っておきましょう。
髪の毛の構造が複雑でムラになりやすいので、塗り残しが無いように注意しましょう。
塗料のミストで荒れてしまったら、削って塗りなおすか目立たないところであればクリアーを筆塗りして整えましょう。
髪の毛のベース色とマホガニーとクリアーを混ぜて影色を作ります。
影色は弱い影と強い影の2種類作りますが、ここでは弱い影の塗料を作ります。
ムラにならないように影が落ちる位置に弱い影を塗装します。
クリアーを混ぜておくと綺麗なグラデーションが表現できます。
弱い影色の塗装ができたら、強い影を塗装します。
弱い影よりもマホガニーを増やした塗料で塗装します。
強い影は明るい部分に付着すると目立つのと、狭い範囲に塗装する必要があるのでクリアーとシンナーの量を増やします。
髪の毛の段差の部分や裏側などを塗装しましょう。
ハイライトはクリアーホワイトで表現しました。
ブロンドは明るい色なのでクリアーホワイトでも違和感なくハイライトを表現できます。
濃い色の場合は調色した方が自然に仕上がると思います。
クリアーピンクとクリアーオレンジを混ぜた塗料で影のアクセントを表現します。
イラストではアクセントカラーの表現が無かったので、ブロンドのイメージに合った色を調色しました。
毛先や影の部分に薄く塗装しましょう。
塗装できたら半艶クリアーで保護します。
顔の中央は化粧をするのでホワイトを混ぜたFG02で塗装します。
この顔は彫りが浅い造形なので、ホワイトを混ぜる量は減らした方が良いと思います。
影の落ちる部分をクリアーペールレッドで塗装します。
後で化粧を行いますが、化粧の下地のために影を塗装しておきます。
化粧はパステルなので塗料と違い発色が弱くなります。
頬にクリアーピンクで頬紅の下地を塗装します。
少しの塗装で色が濃くなってしまうので、ほんの少しの塗料を薄めて塗装します。
目はアイデカールを使用しますが、自作したアイデカールなのでエナメル塗料で白目を塗ります。
正確な位置を塗ることができないので大まかな位置を筆で塗ります。
家庭用プリンターで印刷したデカールはドットが目立つので、ある程度スケールが大きい物にしか使用できないと思います。
仮のアイデカールを貼り付けて白目のはみ出しを確認してから写真を撮ります。
次の工程で撮影した写真を見ながらはみ出した白目の消去と、塗り範囲が足りない部分を追加します。
写真を見ながらはみ出している白目を拭き取ります。
アイデカールを貼ります。
このアイデカールはレーザープリンターで印刷したので、インクジェットデカールと違ってクリアーで保護する必要がありません。
余白を少し残して切り取り貼り付けます。
最初は水だけで貼り付けて、位置が決まったらデカール接着剤で固定します。
貼り付けができたらクリアーで塗装してから、デカールの段差を研磨します。
口の中をエナメル塗料で描き込みます。
レッドとピンクとオレンジを混ぜて作りました。
舌の影はクリアーレッドとクリアーでグラデーションを表現しました。
次の工程で化粧を行うので、つや消しクリアーで塗装します。
距離を離してつや消しクリアーで塗装すると表面が荒れるので化粧がしやすくなります。
化粧はタミヤウェザリングマスターGで行います。
キャラメルとマロンで影の部分を表現します。
前髪を重ねてバランスを確認しながら塗ると失敗しないと思います。
頬は化粧品の頬紅を塗りました。
化粧ができたらつや消しクリアーをウェットになるように塗装します。
つや消しクリアーが乾燥したら、目にUVレジンを塗って光沢を表現します。
顔が平坦な造形なので目のレンズは表現しませんでした。
それでは完成です。
表面仕上げにとても苦労しましたが、タイツの塗装は思ったよりも上手くできました。
完成してから気づいたのですが、目の大きさが小さめになっていますね。
もっとディティール追加をすれば完成度が上がりますが、私の技術力では難しいキットだと思いました。
ご質問などがあればコメント欄でお知らせください。
最後まで、ご視聴ありがとうございました。